2021/06/24 20:46
「ステンドグラス」と言われて、イメージするのは教会の宗教的なデザインや、アンティークの窓?
最近流行りのステンドグラス雑貨は、お家や小鳥、ちょっと甘い感じが多いかも。
Roccaのステンドグラス は甘さはそこそこ、普段は凛と。ふとした時に可愛らしさが垣間見える大人な女性に似合うデザイン。
気をてらったわけではないのに、見た事なくて、なのに懐かしい。


この掛け時計は、家紋のように印象的な花のモチーフ。
そして潔く色味を抑えて黒とクリアと象牙色。シンプルなカラーがその美しいデザインをさらに引き立てます。
クリアなガラスは、デザインの希少性やレトロな魅力で最近見直されている昭和ガラス。
おばあちゃんの家で、すりガラスに星や幾何学模様のある窓ガラスを見たことはありませんか?
掛け時計に使われているのは、変形六角形や多角形のすりガラス。主張しすぎない模様なので壁面が柔らかく透けて見えて、花のデザインをぐっと浮き立たせます。
漆喰の壁、グレージュインテリア、和室にも似合ってしまうステンドグラスの掛け時計です。

黒い縁取りやラインの一つ一つは、全て作家が手描きで施し、プリントにはない味わいが魅力です。
グリザイユという特殊な絵の具でガラスに描き、600度になる窯で焼き付けるので、洗っても擦っても剥がれることはありません。
ガラスのピースも板ガラスから切り取って削り、パズルのようにぴったり組み合わさるようにヤスリをかけて調整します。

現代であってもステンドグラスはほとんどの工程が手作業。大量生産なんてできなくて前時代的かもしれません。
一つ一つ丁寧に工程を重ねて完成することは、時間を重ねて大人になるのに似ています。
電波時計に仕立てたので、正確な時間を自動で刻む掛け時計。
大人な女性に使って欲しい、そんなステンドグラスです。